『青の騎士ベルゼルガ物語』(はま まさのり先生)
――本作を読まずして、アクション小説の限界を語るな。 私は断言します。 娯楽小説、特にアクション小説としての原体験にして金字塔。 小説という媒体の面白さと可能性、そしてアクション描写の極致に挑むかのような臨場感。 アクション描写の突破口。文章表現の道標。 己を語る上で欠かせぬものは数あれど。本作はその最右翼。 本作を超えずしてアクション小説の限界を語る権利はありません。 ――文章表現、特にアクション描写の限界を嘆いておいでのそこのあなた。 本作を読んだことはありますか? ここにあるのは、求める答え――などという生易しいものではありません。 「男は戦え!」――その強烈なメッセージ。 「挑め!」――あくまで不屈のその闘志。 「そして打ち克て!」――そして実際に拓いてみせる、可能性の道標。 ――あきらめるのはまだ早い。これを超えねば終われない。 文章表現の限界を嘆く方を見かけたら、決まって本作を引き合いに出してきた私ですが。 いかんせんこの作品、発表は実に1985年。 今やレーヴェル(朝日ソノラマ)も消滅し、長らく入手困難な状況にありました。 ――が。 このたび朝日文庫(SONORAMA SELECTION)より千載一遇の復刻版が発売!
――これで言い訳はもう聞かない。 男は戦え! 挑め! そして打ち克て! 奮い立つ理由が、ここにある。